1500頭を超えるひつじの群れがマドリード旧市街にやって来た!トラスウマンシア祭りレポ【Fiesta de la Trashumancia Madrid 2018】

Trashumancia en Banco de España, Madrid

1500頭ものひつじの群れが羊飼い達に連れられて、首の鐘鈴をカランコロンと響かせながら、マドリード旧市街の目抜き通りにやって来ました!大人も子供もみんな大喜び♪ 目の前を通り過ぎる愛くるしいひつじ達の歩く姿は、見ている人たちを笑顔にかえていきました。

  羊たちはどこからやって来た?

穏やかな顔つき。移動牧畜中の旅するメリナ種のひつじ

スペインではトラスウマンシア Trashumancia と言われるもの。羊飼いたちが羊(またはその他の家畜)を連れ、季節毎に飼育に適した牧草地を求め、スペイン各地を移動しながら放牧する、エコシステムを利用したスペインの伝統的な移動牧畜です。

羊の群れに混ざるやぎ

今回のトラスウマンシアはひつじ1550頭やぎ80頭羊の群山羊が必ず混ざります。これはひつじとやぎの動物の習性を利用してるものだそう。

ひつじは群れる習性があり、狭い範囲で牧草を食べる傾向があるそう。それに対して山羊は広い範囲に動く習性があるので、固まって牧草を食べているひつじたちを、山羊たちが動き回る事で拡散してくれる役割があるそうです。

羊たちを連れて旅を続ける羊飼い

減少していいるスペインの伝統的な移牧ルートの保存活動の他に、最適な放牧条件と家畜の飼育と保護、移牧と自然の法則などなど、代々受け継がれている羊飼いの知識と経験は、現在でもは地球に優しいエコに繋がるものと注目されています。

  トラスウマンシアの歴史

ソル広場 Trashumancia en Puerta del Sol, Madrid

このトラスウマンシアの歴史は中世に遡ります。1273年にアルフォンソ10世によって設立されたレオン地方とカスティージャ地方の移動牧羊業者の組合メスタ Mesta。その牧羊組合とマドリード市議会との間でトランスウマンシアに関する協定が合意したのが1418年。今年2018年は、その600周年の記念年にあたります。

移牧される牛

伝統あるトラスウマンシアを文化遺産として、人々にもっと知ってもらおうと、1994年からトラスウマンシアと自然保護を目的とする団体とマドリード市の協力で、このトラスウマンシア祭りがはじまりました。以後このお祭りは毎年10月に開催され、今年で25周年を迎えます♪

  マドリードのトラスウマンシア祭り

ここはどこ?愛くるしいひつじが歩くソル広場

羊の群れは、マドリードのカサ·デ·カンポアルムデナ大聖堂マヨール通りへと進みます。マヨール通りでは、各地の民族衣装を纏った方達が、伝統音楽伝統舞踊を披露していました。素朴な太鼓と笛の音。そしてリズミカルなカスタネット。独特の音色が美しいガイタ(バグパイプ)。中世の世界へ迷い込んだようです。

民族衣装を纏い民族音楽を奏でる人たち

カラフルな民族衣装と木靴

ケルト文化の継承スペイン式バグパイプのガイタを奏でる音楽団

目を引く伝統木靴

陽気に手を振り挨拶する民族音楽を演奏するグループ

色鮮やかで独特な民族衣装

リズミカルなカスタネットの音色が素朴な伝統舞踊グループ

木彫りの装飾が素晴らしい伝統木靴

「どうして高いヒールがついた木靴を履いてるの?」とたずねると「野山には雪や水たまりがあちこちにあるので、高いヒールはそんな道を歩く時に役立つのよ」とのこと。

そういえば、日本の寿司職人さんが厨房やカウンターで履く高下駄の感覚に似てるかもです。こんな所に共通点、人間考えることが同じだわっ(笑)♪

  羊と一緒に歩いてみよう!

マドリード中心地を移動中のひつじたち

羊の群れはマドリードの目抜き通りを進みます。マヨール通りソル広場アルカラ通りシベレス広場プラド通りネプチューン広場マドリード市庁舎へ。シベレス広場のある市庁舎からは元来たルート、アルカラ通り〜ソル広場〜マヨール通り〜カサ·デ·カンポへと戻ります。

マドリード市庁舎前を通過する羊たち

ちなみにこの羊たち、9月20日にレオン地方のBoca de Huérgano村を出発したそう。マドリードまでの距離は約400km。このお祭りの後も、羊飼いと羊たちの群れは移動しながらの放牧が続きます。

  トラスウマンシアのスペイン語

Trashumancia en la calle Mayor, Madrid
Oveja ひつじ
Oveja Merina メリナ種の羊
Cabra やぎ
Vaca うし
Pastor 羊飼い
Pasto 牧草地、牧草
Perro Pastor 牧羊犬
Rebaño 群れ
Cañada Real 放牧羊の通り道
Mojón 道標
Ganadería 牧畜
Maravedí 中世スペインの代表的貨幣の一つ。19世紀ごろまで通用。

  トラスウマンシア体験

手を差し伸べれば触れるほど羊たちはすぐ側♪

今年は600年の記念年という事もあり、プラド美術館のあるプラド通りが新たに追加されました。プラド通りは広いので羊たちと一緒に歩く事もでき、人々にとって、私にとって良い体験になりました♪ 

羊飼いの指示に静かに従う羊たち

なんとものほほんなお祭りです。なんだか羊たちも幸せそう。ここは本当にマドリード?平日は人も車も忙しく往来している喧騒のマドリードとは思えないほど、癒しムードに包まれたマドリードになりました♪ 

羊たちが通ったあとは、羊たちの茶色い落としも物!? がいっぱいでしたが、後ろに清掃車が待機していて、道をすぐに水洗いしてたので、ご安心あれです♪

マドリードの中心街を大人しく歩く羊たち

羊たちが町を歩く他、マドリード市庁舎ではこの移牧祭りの一環として、毛糸工房楽器作り工房ショークッキング手作りチーズ職人さんを迎えてのチーズの試食会など、子供たちも参加できるイベントも盛りだくさんでした!

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最近、自然に触れることが少なくなっている私にとって、改めて自然環境について考える良い機会になったお祭りだったと思います♪

Trashumancia en Puerta del Sol, Madrid

Fiesta de la Trashumancia
トラスウマンシア祭り

Red Queserías de Campo y Artesanas

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