El Reencuentro 再開されたプラド美術館
新型コロナ感染症の影響で臨時休業していたスペインの秘宝プラド美術館が、6月6日から約3か月ぶりに再開しました!
『 EL REENCUENTRO・再会 』と称されるプラド美術館再開の特別展が始ったので、さっそく美術館へ足を運んできました。
感染防止対策をしながら、プラド美術館の開館以来初めて試みという展示スタイルで観る所蔵コレクション。そんな『 特別展:再会 』を実際に楽しんできた「プラド美術館の再開体験レポ」をお届けします。
3ヶ月ぶりに再開されたプラド美術館
再開したばかりのプラド美術館
3月14日にスペイン政府から緊急事態宣言が発出される少し前の3月12日から、プラド美術館は臨時休業になりました。あれから約3ヶ月、ようやく多くの美術ファン待望の再開です。
プラド美術館がこんなに長期で閉館されるのは、スペイン内戦 (1936-1939) 以来のことだそう。
プラド美術館の再開のニュースを知るなり、すぐにオンラインで入場チケットを購入♪そして本日(6月8日)ワクワクしながらプラド美術館を訪れました。
朝のプラド美術館周辺
Museo Nacional del Prado, Madrid, Spain
購入したチケットの予約時間は朝の10時。予約時間の10分前にプラド美術館に到着です。
この時間になると、いつもなら美術館の周りは人通りや車通りも多いのですが、まだスペインは緊急事態下。しかもマドリードはフェーズ2という規制緩和の段階が他の州に比べて厳しい措置をされていて人も車も少なめです。
プラド美術館に並んでから入場するまでの様子
プラド美術館のゴヤ門前にはすでに20人〜30人ほどが距離をおいて列に並び、開館するのを待ちわびていている様子。私もドキドキしながら列に並びました。
注意!
一般入場者はゴヤ門口(La Puerta de Goya)から。
お手伝いが必要な方はヘロニモ門口(La Puerta de Jeronimo)から入館します。
ムリーリョ門(La Puerta de Murillo)は出口専用になっていました。
お手伝いが必要な方はヘロニモ門口(La Puerta de Jeronimo)から入館します。
ムリーリョ門(La Puerta de Murillo)は出口専用になっていました。
再開されたプラド美術館の感染防止対策
次は私の番★プラド美術館の入場まであと一歩!
美術館の係員は全員マスクとフェースシールドを着用という装備。全ての入場者には検温とマスクの着用が義務付けられています。
コートを預かってくれるロッカーは閉鎖、大きなバッグを持参しての入場は禁止、オーディオガイドや紙パンフレットはありませんでした。
感染防止対策として1日に入場できるのは1800人あまりだそうで、通常時の定員の1/3という今日現在のガイドラインに沿った人数に制限されていました。
プラド美術館の周囲をパトロールする騎馬警官
再開された週末6月6日(土)と7日(日)はプラド美術館の入館は無料。本日の6月8日(月)から予約・有料での入館の開始となり、私が訪れたのはその初日になります。
いつもなら並んでいる入場者が20人〜30人くらいなら割とすぐに入館できるのですが、今回は厳しくコントロールされていて、10時の予約チケットで実際に入館できたのは10時20分頃でした。
特別配置された所蔵コレクション
出典:Museo del Prado Official by YouTube
プラド美術館は膨大な数の芸術作品を所蔵する美術館として世界的に有名です。今回特別展で展示されていたのは、その中でもさらに厳選された作品ばかり。
展示作品は15世紀〜20世紀の所蔵コレクションを中心に、ベラスケス、ゴヤ、ムリーリョ、ティッチアーノ、ルーベンス、ボスコ、エル・グレコ、ソロージャといった巨匠たちの見応えのある代表作品です。
しかも館内の中央ギャラリーといくつかの展示室だけという限られたスペースに、これらの所蔵コレクションが所狭しと特別配置されていたのには驚きです。
※プラド美術館内は撮影禁止ですので、美術館内の様子、再開に向けての準備の様子はプラド美術館公式YouTubeの映像をお借りしました。
ラス・メニーナスを独り占め!?
入館してから順路通りに進んでラス・メニーナスを鑑賞です。再開されたプラド美術館では配置換えされている作品が多い中、ラス・メニーナスは《展示室12》のいつもの場所に展示されていました。
プラド美術館といえば 宮廷画家ベラスケス Diego Velázquez の『 Las Meninas ラス・メニーナス(女官たち)』をあげる人も多いのではって思えるほど有名な絵画です。絵画の前にはこの作品を一目見ようと世界中から訪れる大勢の見学者でいつもあふれています。
今回思いがけなかったのは、私がラス・メニーナスを観はじめたとき、先に鑑賞してた見学者は2人だけ。その後ろで私も静かに鑑賞していたら、その2人もいなくなって、なんと私1人でラス・メニーナスを鑑賞です。こんな奇跡に自分でもびっくり! いいのかなと思いながらも、次の見学者がくるまで名画を一人で眺めていました。ほんの少しの間ですが、あのラス・メニーナスを独り占めです♪
巨匠たちの『我が子を食うサトゥルヌス』
出典:Museo del Prado Official by YouTube
0:53 ゴヤとルーベンス『我が子を食うサトゥルヌス』の映像
ローマ神話に登場する神サトゥルヌスが狂気に取り憑かれて我が子を吞みこむシーン。ゴヤの黒い絵の時代に描かれた『ゴヤの我が子を食うサトゥルヌス』とゴヤよりも200年も前に描かれた『ルーベンスの我が子を食うサトゥルヌス』。
この巨匠たちの迫力あるサトゥルヌスの2作品が、今回の特別展では隣り合わせで鑑賞できてしまいます!
しかもこの狂気じみた2つの作品は、ルーベンスの花に囲まれた華やかで肉体美溢れる女性の裸体が美しい 『 The Three Graces(三美神)』と『 The Judgement of Paris(パリスの審判)』との間に展示されているのも興味深いです。
※プラド美術館内は撮影禁止です。再開の瞬間のプラド美術館の様子、美術館内の様子はプラド美術館公式YouTubeの映像をお借りしました。
やっぱりプラド美術館は素晴らしい!
プラド美術館のベラスケスの門
今現在、スペインはまだ緊急事態宣言下にあり、完全解除までもうちょっとかかりそうな状況下です。そんな中で再開されたプラド美術館。巨匠たちの名画から溢れ出すインスピレーションを楽しめる卓越した空間だったことを改めて実感です。
長い間コロナ騒動で少し窮屈気味だった気持ちが、一気に解放されたような気分になったのは私だけかな?バーチャル美術館も楽しめるのですが、本物の迫力に勝るものはなく素晴らしいの一言です♪
この再開の特別展は9月13日まで開催される予定です。一般の大人一人の入館料は€7,50。規模も所蔵コレクションも縮小されているので、通常時の半額料金です。
芸術の宝庫プラド美術館をはじめ、ピカソのゲルニカを所蔵するソフィア王妃美術館、ティッセン=ボルネミッサ美術館も6月6日に再開しました。
世界中からまた多くの美術ファンが1日も早く訪れることができますようにと願っています。
再開したプラド美術館情報
El Reencuentro, Museo del Prado
【オンラインチケットの買い方】
私がオンラインチケットを買った方法をご紹介します。プラド美術館の公式サイト《こちら》にアクセスして、予約したい日程と時間を選択します。予約には、人数・名前・在住国・郵便番号・メールアドレスが必要でした。
支払いはクレジットカードを利用。支払い後はすぐにメールアドレスの方に予約完了メールが届きましたが、念のためバーコードとQRコードが表示された入場チケットを印刷して当日持参し、入場時の機械が読み取ってくれてスムーズに入館できました♪
なお、入場チケットの購入は少なくても一日前までには購入しておく必要があります。
Museo Nacional del Prado
プラド美術館公式サイト
https://www.museodelprado.es/
プラド美術館『El Reencuentro 再会』特別展情報
https://www.museodelprado.es/actualidad/exposicion/reencuentro/
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